(Wall Street Journal, 3/10/11)
What Gets a Potential Juror Kicked Off the Raj Rajaratnam Trial?
(New York Magazine, 3/9/11)
- インサイダー取引容疑で逮捕されたガレオン・グループ(Galleon Group)のラージ・ラジャラトナム(Raj Rajaratnam)の裁判がニューヨークの連邦裁判所で開始。選ばれた陪審員は女性7人、男性5人、誰一人として、ロイド・ブランクファイン(GSのCEO)の名を聞いたことがないという。被告のラジャラトナムの方は、9名の辣腕弁護士団を組んで対抗、弁護士費用は$30ミリオンは下らないだろうとの下馬推測。
- WSJによると、満員の法廷で、検察側・弁護側それぞれが陪審員向け主張第一声を展開、相当異なる弁論スタイルでそれぞれが攻めを開始したとのこと。検察側は機関投資家による投資行動などの話にまったく慣れていない陪審員を、過剰な証拠で圧倒してしまわないように気をつけながら、分かりやすい言葉で内容を単純化してたたみかけた。一方、弁護側は数十枚のプレゼン資料を用意して、オーディオビジュアルを駆使して迫った。裁判は2~3ヶ月続く見込み。
But the biggest stake in this trial is what it will mean for regulating the industry. Hedge-fund managers and executives are watching the trial closely, in some cases planting their lawyers to keep an eye the proceedings. Andrew Stoltmann, a securities lawyer with experience in these types of cases, told CNBC:
“Prosecutors are a little like bullies. When they get punched in the mouth they tend to go away. If they win and they get the conviction in the Galleon case, watch out Wall Street because prosecutors will be on the war path.”
しかし、この裁判で最も重要なのは、金融業界の規制という面から今後これが何を意味するかという点だ。ヘッジファンドマネジャーや業界エグゼクティブ達はこの裁判の行方を注意深く見守っている。中には弁護士を雇って法廷でのやり取りに目を光らせているものもいる。この手のケースに経験を持つ証券法弁護士のアンドリュー・ストルツマン氏は、CNBCに以下のように述べた。
「検察側というのは、虐めっ子にちょっと似たところがあるのです。相手に顔をガーンと殴られたら、彼らはそのまま引っ込む。でも、ガレオンの裁判で勝ち星を挙げ有罪判決を引き出すことができたら、金融街はこころして構えたほうがよい。彼らは全面戦争のつもりで乗り込んでくるでしょうから。」
- (これは私見ですが、信用バブル崩壊直後にSECから訴訟されたベアスターンズのマネジャーをめぐる裁判でも、金融用語にまったく不慣れな陪審員ばかりで構成された裁判で、マネージャーは無罪になり、検察側は苦汁を舐めたので、今回は別の意味でも、当局側は相当気合入っていると思う。このベアスターンズの裁判については、MHJ記事『ヘマな投資は犯罪ではない1~3』を参照されたし。)
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