2.21.2011

中国ソブリンファンド、モルスタから東京の不動産融資を買う

CIC and Blackstone team up in Japan
(Financial Times、2/20/11)

  • 中国ソブリンファンドCICと米ブラックストーンが手を組んで、モルスタから日本の不動産向け融資ポートフォリオ(モルスタ本体から出されたプライマリーローン)を購入。CICはディストレス資産の直接投資に意欲を見せている。
  • 今回CICに売却された融資ポートは、MSが2005~2007年にかけて日本の不動産市場がやや上向く兆しを見せた時に出されたもので、MSはこれらをリパックしてCMBSとして市場売却する予定だったが、クレジット危機でその案は不可能に。セール対象額はローン額面で$1.1bn相当、ディスカウント率は額面の65%、正常および延滞債権ともに含む。ブラックストーンが関与してるといえど、投資資金のほとんどはCICから拠出。
  • MSとCICの関係はここ数年密接で、CICは2007年末に$5.6bnの投資でMS株9.9%所有、その他にもMSによるREITにも投資している。
  • 東京不動産市場改善の兆しかというセンチメントあり。

<<その他関連過去記事 (hat tip @gshibayama)>>

モルガンS不動産ファンド、大型物件のローン返済困難との見方も=関係者
(ロイター, 2/17/11)

M.Stanley funds face Tokyo property debt deadline
(Reuters, 2/16/11)

太陽風燃え上がり、世界の情報システム損害2兆ドル規模の危機?

Scientists warn of $2,000bn solar ‘Katrina’
(Financial Times, 2/20/11)

  • 太陽が長い眠りから覚め、強烈な炎を巻き上げているそう。太陽は約11年周期で寝たり起きたりしているが、今回の寝覚めはやや遅いようで、2013年にそのピークを迎えると予測されている。これまで観測された中で最も太陽風が強烈だったのは1859年で、当時整備されたばかりだった電信システムのほとんどが作動しなくなった。
  • 科学者達は、現在の世界の情報網・コミュニケーション網・電気配送のネットワークが、前回のピーク(2000年)の時よりもGPS衛星などへの依存度をはるかに増していることから、仮に今回の太陽風が1859年のときぐらい強い電磁波を撒き散らす規模のものになると、その被害は甚大になると警告。
  • 1989年にも、やはり強い太陽風の影響で、地上の電線で急激な電圧変化が生じ、カナダのケベック州全域で停電になるなどの被害が生じた。米政府は、同様の影響が仮に起こると、被害損失はグローバル全体で最大2兆ドルになる可能性があると試算。